アメリカのカリフォルニア州サンタアナにある、日英バイリンガルでモンテッソーリ教育を行うモンテッソーリスクール、「モンテッソーリ国際学園(Montessori International Academy)」の環境を紹介いたします。
モンテッソーリ国際学園(Montessori International Academy)は、日本人のモンテッソーリ教師である炭川純代さんが2010年に開園したモンテッソーリスクールです。
現在では2歳から小学生まで、総勢約120名が通っている、サンタアナを代表する大きなモンテッソーリスクールです。
モンテッソーリ国際学園の正面玄関

青空の下、大きな「MONTESSORI(モンテッソーリ)」という看板が出迎えてくれました。
2-3歳クラス
全体
それでは、まず「2-3歳クラス」の環境からご紹介いたします。

モンテッソーリ国際学園では英語と日本語のバイリンガル教育を行っていますが、2-3歳クラスは、日本語のみでモンテッソーリ教育が行われています。まずは「母国語でしっかりと考えられる力」を身につけるためだそうです。
教材

子どもたちが大好きな、パズルなどの「目と手の協応」のお仕事の棚。

言語教育の「ミニチュアとカードの一致」の教材。

「水を使った活動」では、大きなスポイトで水のあけ移しをしています。
3-6歳クラス
全体

先生が部屋のどこにいるのか分からない位、子どもたちが中心となり活動しています。

日々、たくさんの子どもたちが、英語や日本語でモンテッソーリ教育の活動に取り組んでいます。
おやつ

おやつも、子どもたちで頂きます。

今日のおやつは、ニンジンとリンゴ。何を何個取ればよいのか、子どもがひとりで分かるように工夫されています。

こうして、丸いテーブルで、食べたい子どもから頂きます。

誰がおやつを食べて、誰が食べていないのか、名前の書かれた洗濯ばさみを移動することで分かるようになっていました。
言語教育

「砂文字板」で、ひらがなの書き方を覚えて、

自分のノートに書く練習をしているようです。

それぞれの子どもに、1冊のノート。

単語をつくって、それを書く練習もしていました。

この活動は、絵カードと日本語の「気持ち」や「あいさつ」を合わせています。

「ミニチュアと名称カードの一致」の活動。

こちらでは、英語の言語のお仕事。真ん中に「O」の入ることばを、絵カードに合わせて作っています。

こちらは、真ん中に「i」の入ることばです。
数教育

1-9000の「数のお仕事」。

日本でもお馴染みの数のカードが、ケースに収められるように工夫されていました!

連続数のお仕事では「100ならべ」(1から100までの小さなカードを順番に並べていくもの)をして、

自分で100まで書いていきます。

1-100のケースは、この透明ケースに立てかけて入れてありました。こんなケースがあれば、しまうのも出すのも楽ですね。

1-10の色ビーズは、見やすくぶらさげてあります。

Montessori Outlet製のケースでは、このように収めることができるようです。

「1から10までの数字と量の一致」の活動をしています。
文化教育
子どもたちは、4歳を過ぎる頃から、地理や地球、宇宙など様々な物に興味を抱きます。

それらに応えるのが、モンテッソーリ教育の「文化教育」です。

球体になっている地球儀を、平面の地図にした「世界の大陸のパズル」を元に紙を切り抜いていました。

今日は、北アメリカ大陸を作ることに決めたようです。色画用紙を用意して、ひとりで型を取っていきます。

そして、複雑な形をひとりで切り抜きました。


切り抜くのではなく、地域ごとに分かれた「世界地図」を見ながら色を塗っていく子どももいます。

興味のある活動を発展させた、文化の副教材もたくさんあります。
日常生活の練習

日本ではあまり見たことのない、ゴルフのピンをハンマーで打ち込む活動。
※この教具は、モンテッソーリ・サービスで取り扱っています。
https://www.montessoriservices.com/practical-life/woodworking/hammering/hammer-1

他にも、「目と手の協応」の教具がずらりと並びます。

「運動の敏感期」にいる子どもにとって、このような手指の練習の活動は、その先にある「文字や数のお仕事」をする基礎をつくってくれます。
小学生クラス
2010年に教会の隣の一部屋から始まった「モンテッソーリ国際学園」も、今では総勢約120名の大きなモンテッソーリスクールに。2016年には生徒たちの要望に応えて、「小学部」もオープンしました。
全体


3-6歳クラスとはまた違う大きなクラスで、小学生の子ども達が思い思いに学んでいます。

子ども達の学ぶ姿勢がとても真剣です。

学園の創立者の炭川純代先生が、ディレクターとして自ら指導にあたります。

「今日必ずやること」の計画を、自分で立ててから取り組むそうです。
数の活動

数の「引き算」のお仕事。
言語の活動

アメリカにいる子どもたちは、どうしても日本語のインプットが少なくなりがち。意識的に日本語を学び続け、保持していくことを心がけているそうです。

「助詞の練習」。助詞の裏にマジックテープがついています。

「濁音」「半濁音」のお仕事。
それぞれに先生達は工夫をこらし、様々な角度から日本語を学び続けられるような教材をつくりサポートしています。
文化教育

食物の栄養のことを学べる表。

こちらは、ヨーロッパのことが書かれたカード。

小さくて先端が丸くなっている世界の国旗。

湖、島、などの地形を学べる絵カード。


歯についても学んでいます。
園庭

大きな木があり、子どもたちが涼しむ木かげをつくってくれています。まるで、公園のようです。

カリフォルニアの明るい日差しの降り注ぐ広大なスペース。
劇や発表会などの行事などもあり、きめ細かな日本の幼稚園の良さと、アメリカの大らかさを併せ持つ、素敵なバイリンガル・モンテッソーリスクールでした。
【モンテッソーリ国際学園(Montessori International Academy)】
2717 S. Halladay St.
Santa Ana, CA 92705,U.S.A
お知らせ
現在、モンテッソーリ国際学園では、先生の募集を行っております。こちらも是非ご覧下さい。