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2018.11.08 東京モンテッソーリ教育研究所 付属教員養成コース③ 言語教育とは


モンテッソーリ教育の「言語教育」について、東京モンテッソーリ教育研究所 付属教員養成コース(東京コース)で「言語教育」をご担当の、愛珠幼稚園園長、天野珠子先生にお話を伺いました。

 

教具棚に並ぶたくさんの言語教材

(東京コースの言語教育で使われる言語教材)

 

 

 

日本語研究の元に発展したモンテッソーリの言語教育

アルファベットとの違い

「モンテッソーリ教育は、イタリア人のマリア・モンテッソーリが考え、その後世界中に広まっていきました。それは普遍的に世界中で実践できる内容です。

 

『数教育』や『感覚教育』など、たくさんの素晴らしい教具があり、それをほぼそのまま日本の子ども達が使うことができます。でも『言語教育』だけは別なんです。つまり、アルファベットと日本語は文法や構造が全く違うため、マリア・モンテッソーリが開発したそのままではダメなんです!」

 

教具棚に並ぶたくさんの言語教材

(東京コースの言語教育で使われる言語教材)

 

「例えば、英語で大事な代名詞『It』『that』『there』『I』などは、日本語ではそんなに使いません。英語では『I want to go to toilet.(ボクおしっこにいきたい)』ですが、日本語では『おしっこ行く』って言います。小さな子が『ボクは、おしっこに行く』と言いません。だから、代名詞の紹介の仕方も異なります。

 

また、英語の場合は、一つ一つのアルファベットが読めても、教えてもらわなければ、どのように組み合わせて発音するのかわからないんです。例えば『MOTHER』と『MOON』は同じ『MO』ではじまりますが、読み方は全然違います。月をマーンといえないし、お母さんのことをムザーと言わないです。でも日本語は、組み合わせた時にすぐに読み方が分かるので、紹介の仕方も変わってくるんです。」

 

 

不規則音という例外

「日本の子は読めるようになった時点で意味もわかりますが、ただし例外があるんです。それが不規則音です。『きゃ、きゅ、きょ』『ばった、きって』など、一音一文字ではない不規則音はとても丁寧に紹介します。

 

不規則音の言語が書かれたカードとミニチュアが入った籠

(東京コースの言語教育で使われる、不規則音の言語教材)

 

でも最初にやるのではなくて、ひらがなが読めるようになった後に、幼稚園の後半の方でやるんです。字が読めるようになってから、整理して教えてあげます。

 

だから、文字の習得でも後半の方に日本語はとても神経を使わなくてはいけないところがありますが、字を一文字ずつ読んだりすることは、家庭で充分できるんです。日本のコースだから、時代、土地、環境、言葉の特質によって、研究して変えなくてはいけないと思います。

 

ひよこのイラストとその数え方が書かれたカード

(東京コースの言語教育で使われる言語教材)

 

そのために言語に関して、絶対に妥協しないと決め、日本語の徹底的な研究をして、言語教育を発展させてきました。」

 

 

日本ならではの言語教材

「恐らく昔、赤羽惠子先生(現:京都コース)が開発なさったもので、『流石だな』と思ったのは、『音はいくつ』いう教具です。あれは日本語オリジナルで、とても良い教具だと思います。」

 

手袋の絵といくつかの白いタブレット

(言語教材「音はいくつ」)

 

ひらがなが彫られたカードと、ひらがなの書き順が色分けされたカード

(日本のコースでオリジナルで開発した、「溝文字」という言語教材)。赤、青、緑の書き順を見ながら、文字をなぞって描いていくことができる。)

 

ひらがな2文字の単語が書かれた砂文字板

(上智コース(東京コースの前身)でオリジナルで開発した、「砂文字単語のカード」という言語教材。ひらがな55音全てを、カバーすることが可能)

 

 

 

東京コースの言語の授業の様子

それでは、東京コースの授業風景と言語教材をご紹介いたします。

この日は、「言語教育」実践指導担当の伊藤千恵子先生と、斉藤春美先生による授業で、講師が先生役と子ども役になり、教材の使い方を紹介されていました。

音はいくつ

身近な具体物の描かれた絵カードと、音の数に相当する白い玉を使います。

 

2人の女性が座って絵カードを見ている

絵の名前の「音の数」にあわせて、白い玉を置いていきます。

 

1つの白い玉が置かれた場所に手のイラストを置く女性

反対に、白い玉に絵を合わせて、絵を置いていくこともできます。

 

どんぐりの絵を持ってどの数の白玉と対応させるか考える女性

名前を一音ずつ発音しながら、該当する絵カードの下に発音する数の玉を置いて行く活動で、音の数に気が付く、3歳頃から楽しんでできる活動です。

 

 

はめこみ図形(メタルインセット)

教具棚に並ぶメタルインセット

「書く」ための教具である、メタルインセット(はめ込み図形)。

 

10組の鉄製の図形の外枠や図形をつかって、書く練習が楽しくできます。

 

丸いメタルインセットの枠を使って、鉛筆で丸を描く女性

最初は、鉛筆を正しく持って、外枠をなぞるところからスタート。提示1から発展まで、先生が丁寧にゆっくりと紹介していきます。

 

様々な色、形のメタルインセット

様々なバリエーションの紹介。書くと同時に色々な色や形を楽しむことも動機づけとなり、早速子どもに紹介したくなりますね!どの園でも子ども達が大好きな活動です。

 

 

シンボルあわせ

読む教具である「シンボルあわせ」。子どもの身近な実物やミニチュアと、それを表した「絵と字のカード」「字のカード」が用意されています。

 

コマの前にクルミのイラストと文字が書かれたカードを置こうとする女性

具体物の名前を紹介、確認した後に、それを絵や字でも表せることを、子どもに紹介していきます。

 

ハサミ、コマ、箸、貝、袋、クルミの実物の前にそれぞれのイラストと文字が書かれたカード

同じ形を合わせることで、文字の形に慣れて、見分ける準備にもなる教具です。

 

 

絵カード合わせ

大根のイラストが描かれたカードとだいこんと書かれたカード

「野菜」「果物」「動物」など、仲間ごとに絵カードが数枚用意されています。

 

色々な野菜のイラストが描かれたカードを並べ、対応する文字を置いていくところ

「絵カードあわせ」も、読むための教材。どの園でも、小さな子ども達が大好きな活動の一つです。

 

 

生徒からの質問

教具の使い方の紹介後には、それぞれの教具、教材のポイントや、目的、提示の際に気を付ける点などを、実際の子どもの具体例を挙げながら、現場での子どもとの経験が豊富な講師の先生方がわかりやすく丁寧に解説していました。

 

「先生、もし子どもが実際にこうしたときは、どうしたら良いと思いますか?」などと生徒さんからも質問が飛び出します。

 

着席して講義する先生

 

「子どもが間違えてしまった時はどうするのか?」そんな、実際におこり得る間違い訂正の具体的な対応も、詳しく教えてくれました。

 

1970年に日本で最初のモンテッソーリ教員養成コースとしてスタートした「上智大学モンテッソーリ教員養成コース(上智コース)」そしてそこから続く「東京コース」では、日本の子ども達のために、明日のモンテッソーリ教師達を養成しています。

 

モンテッソーリ教育にご興味のある方は是非、下記サイトから問い合わせをされてみてください。

 

東京モンテッソーリ教育研究所 付属教員養成コース」(東京コース)

〒112-0002 東京都文京区小石川2-17-41 富坂キリスト教センター2号館 

(Tel)03-5805-6786  (Fax)03-5805-6787

メール:info@montessori.or.jp

 

 

 

お知らせ

イデー・モンテッソーリでは、モンテッソーリ教員資格者の求人情報の案内も行なっております。資格をお持ちで仕事をお探しの方は、是非ご覧下さい。

 

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